Tおやじの日記帳~TakaWata’s diary~

主にPTA広報紙、その他の話題を書いてます!

あるPTA会長のアクシデント 第5話

また事件が起きた

これだけは避けたかった

教室を空ける時はカギをかけ、先生たちが見回りをしていてもダメだった。一体どうやってノートを盗み出した?

 

いやそんなことはどうでもいい。心配なのは2度も被害に遭った生徒だ。どんなにショックを受けていることだろう。

 

学校へ行く

その日の夜、校長室へ行った。今回は、私と次期会長も一緒だ。「誠に申し訳ありません」校長が言う。ドラマの世界では「一体どうなっているんですか!」と怒鳴り散らすかもしれない。

 

しかし私と次期会長はそんな気はさらさらなかった。この問題に対して、学校が最善の努力を尽くしていることを知っていたからだ。

 

被害生徒は

意外にも生徒はしっかりしているらしい。2度目の被害に遭っても学校へ来たくないとは一言も言わない。だが今日は生徒のことを考えて、早退させたようだ。

 

親へ説明したところ、怒りと言うよりは落ち込んだ様子だったと言う。無理もない。

 

4人で考え込む

本当に困った

教頭も交え、今後どうするか考えた。あまりの巧妙な手口に皆悩む。大人の監視をかいくぐり、ノートを盗み出すとは驚きだ。

 

ただのイタズラではないことだけはわかった。すでに全校生にはわかっていることだし、生徒から親へも伝わっていると思う。その中で同じ生徒の私物に嫌がらせをする。

 

余程被害生徒にただならぬ感情を抱いているのだろう。しかし2度も同じ生徒に対してこのようなことをするとは、何か原因があるはずだ。

 

被害生徒にも原因が?

被害生徒に心当たりを聞くと、全くわからないと言っている。だが人間は自分にやましいことがあれば口にはしない。このような目に遭って被害生徒を疑うのは非常に酷なことだが、事件解決のためには大事なことだ。

 

2度目の事件の前に、生徒と担任と校長で話し合った。校長が思うには、大事な何かを隠しているように見えたらしい。ただそれを聞き出すには至らず、そこはやはり親子の話し合いが必要だと言う。

 

生徒も学校やPTA役員などには心を開かないだろう。親友と呼べる友だちは何かを知っているかもしれないが、現実的に考えて一部の生徒から話を聞くことは難しい。被害生徒のことを考えて何も話さないと思う。

 

あまり深く聞くと、今後の学校生活に支障をきたす恐れもある。何度も言うが、被害者も加害者も中学生、子どもなのだ。

 

やはり親子の話し合いか

校長たちとの話し合いで、さらに監視体制を強化していくことにした。カウンセリングも引き続き行なっていく。

 

そして被害生徒が隠しているかもしれない今回の原因を聞き出すことが出来るのは、やはり親だ。この後私が親に連絡をとることになった。

 

親に電話をした

何せ2度目の被害に遭った。よく知っている相手とはいえ、緊張しながら電話をかけた。

 

すぐに出てくれた。もう本当に限界、警察に相談すると言う。だが何度も警察に相談するとは言うが、本心は違うだろうと思った。

 

何度もまずは子どもとの話し合いからと説明しているので、それも本人はわかっているのだろう。しかしこの事件以来親子の会話も滞っている。親もどうしていいのかわからないのだ。

 

解決策が見つからない。このままだとまた同じことが繰り返される可能性がある。この日は何とかいい方法を見つけるからと電話は終わった。

 

PTA総会は1週間後

早くしなければ

予測だが、すでに大半の保護者は知っていることだろう。怖いのは、間違った情報が飛び交うことだ。誰かが◯◯が怪しいと言えば、その◯◯が犯人だということになりかねない。早く何とかしなくてはならない。

 

その後も毎日のように私と次期会長は夜に学校へ行った。私に「◯◯さんは親子の会話は出来ていますか?」と聞かれるが、いい答えが出来ない。

 

PTA総会が1週間後に控えている。その日までに何かいい方法を見つけたい。だが解決策が見つかる可能性は極めて低い。

 

総会後に事情説明を

私は「こうなれば、総会後に校長先生がその他案件で事情説明をして、その後私が今回の件について2度とこのようなことが起こらないよう訴えてみます」と言った。

 

校長と次期会長もそれしかない、と賛成してくれた。総会の前に授業参観と学年集会があるので、例年保護者の参加率は高い。

 

ことの成り行きを説明して、被害生徒とその親の今の気持ちを保護者に訴えて、各家庭で話し合ってもらう。それを聞いた加害者に心を入れ替えてもらう。

 

加害者も全教職員と多くの保護者の前で自分のしたことが大変な問題になっていることがわかれば、今後同じことをしなくなるのではないか?と考えた。

 

解決策にはならないかもしれないが、加害者もまだ中学生。犯人特定が目的ではない。藁にもすがる思いで、これを実行することになった。

 

続く